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天泊地   :愛宕山
天気    :晴
体調    :良好
今日の唄  :60億分の1 / 石野田奈津代
撮影枚数  :396枚

※写真はクリックで拡大されます

「隧道」(ズイドウ)はトンネルの日本名

休みをとって久々に千葉に行ってきました。
ざっと数えてみたら今回で千葉を訪れるのは30回目

バイクの免許をとって2年目くらいにバイクで林道を走る(「撮る」が正しいか)のにはまって関東の気になった林道はほぼ全て、そして昨年の日本一周中にも全国のいろんな林道を走ったけれど、林道において好きな地域をあげるとしたらこの房総半島の林道群をあげるだろう。

房総半島というと、館山だったり、九十九里浜、鴨川シーワールド、マザー牧場なんてのが一般的な認識なんだろうけど。

この半島は内陸部がアツい


鹿野山展望台より 九十九谷

九十九谷っていう地名があるほど房総半島の内陸部は谷と山が多い、そして特筆すべきはその地質、砂と岩と泥の層がその多くを占めていて、その地質が地形そのものに現れている。

まぁ文章で説明するよりも写真で理解していただきたい

国道127号から「ホテルアルプス」という看板に従って細い道を入りすぐに現れる短い素堀隧道を抜けるとすぐ右手に見えるもの


城山隧道
これをはじめて目にした時はその異様な形と圧倒的といえるその大きさにただただ驚いた

その大きさを写真で表せるかわかりませんがアングルを変えて何枚か・・・。


城山隧道


城山隧道


城山隧道 壁面

5年くらい前にはじめて来た時はただただこの隧道の存在が不思議で仕方なかったのだけど、今ならその変遷というか成り立ちが幾つか予想できた。

このBLOGの以前のレポートを見たことがある方ならお気づきやもですが。

 

 

そう、以前訪れた伊豆の石丁場の壁面とよく似ている、というより同じような方法で削られたとしか思えない。

ここから10km程南に観光地として有名な房州石の石切場「鋸山」がある

そう考えるとこの隧道は元々石切場として利用されていた場所をそのまま隧道としたと考えるのが自然なのだけど、何故石切場を街道として使ったのだろうか?

ネットでこの隧道の事を軽く調べたのだけど、わかったのは既に明治時代には隧道として使われていて尚かつこの道は国道が127号が出来る以前は主要の街道として使われていた・・・・。


城山隧道

手元になんの情報もないので全て推測に過ぎないけれど、今や通る人も滅多にいないこの場所に立っていると、その思いは尽きない。
(伊豆の石丁場情報を教えて下さった伊豆のRHのオーナーにこの辺りの石切場跡を調べるようにと指令がでているので(笑)これから時間を作ってはじっくり調べて行きます!)


国道465号旧道にて

気温18℃
空はすっかり冬模様だけど、木々の紅葉は今が盛り。

房総半島の地質の海岸沿いは、砂岩層と言われる城の石垣につかわれる程の硬度の地質で、内陸部は泥岩層という、文字通り脆く崩れやすい地質

房総半島の林道はとにかく来る度に道が崩落したりしていることがしばしばある・・・・。


大阪林道にて

この道も以前来た時にはこんな状態ではなかった・・・・。


大阪林道にて

この林道はとりわけ展望があるわけでもないのだけどこの時期に来ると落ち葉の絨毯に出会える。
お気に入りの場所

そしてこの道は地元の方の話しだと昭和初期まで街道として使われていた道だとか・・・・。


蓮見にて

ここのインパクトもかなりのもの

↑で「脆く崩れやすい」と書いたけれど、逆にそれは手が入りやすいということらしく、この道はこの先にあるたんぼに行く為の行き止まりの農道、おそらくに個人の田んぼだろう。
そして街道にあるわけでもないこのトンネルはきっと個人で通したものなんだろう思うのだけど・・・・。


蓮見にて
反対側からのアングル


蓮見にて
ここの壁面にも城山隧道と似たような跡がある、間違いなく人の手で掘ったのだろう。


六本木林道にて
ツーリングマップルにも乗っている関東のオフロードライダーの間では有名な林道

「六本木林道」

六本の手彫りのトンネルがあります。
何が有名なのかというとまずはそのトンネルの長さ、大小のトンネルがあるのだけど長いものは80mくらいあるんじゃないだろうか、もちろんトンネルの中の灯りはなし。
そしてこの林道のもう一つの凄さは、

「泥濘」 泥の泥濘

トンネルの中も外もただただぬかるんでます。
中には足を突っ込んだら踝位まで沈む箇所も・・・(泣)

そしてこの林道の三つ目の凄さは


六本木林道にて

その荒廃っぷり。

はじめてこの林道に来たのは2003年だったのだけど、その頃はワゴンRでも余裕で奥の方まで行けたのだけど年々路面の泥濘も倒木も増えていって2005年には止めの↑が降ってきたみたいです。

割と普通に走れた頃は奥まで行ったのですが、ここをバイクで走ると壮絶な位汚れるので今は歩いてみるだけです(笑)

さぁどんどん行きます。


奥米隧道にて
ここの隧道もとても特徴的
中がS字のカーブになっている上にオレンジの照明が雰囲気出しています。


豊栄大滝にて
房総半島の代表的な滝の一つ
房総半島独特の平坦な河床が河川に削られてできた滝
夏場の水遊びにはもってこいの場所。

このあと馴染みのルートで房総の稜線を走る横尾林道へ


横尾林道にて

あらこんなんあったっけ?!


横尾林道にて

・・・・・。
ここも4年前にワゴンRで紅葉を楽しみながら走った覚えがあるのだけど・・・。
どんだけ荒廃してるんだ。
ちょっと悲しい


横尾林道にて
鴨川方面に展望が開ける箇所がある


横尾林道にて
ちょうど中間地点と言える場所に広場がある
夜は星もよく見える。


湊川支流域にて

またここに来てしまった・・・・。
湊川の支流に沿ってある道を進んでいくとこんな景色に出会えます。


湊川支流 黒滝

先ほどのトンネルを抜けてしばらく進むと平坦な河床が拡がっていて、のんびりトレッキングしたりするのに最適な渓流がある。


湊川支流 黒滝

今日は昨日の雨のおかげで水量も豊富

そろそろいい時間なので、いつも来たときにお世話になっているダイトストアで夕食の買い出し、今日のキャンプ地に着く頃には夕暮れ時になっていました。


愛宕山より 東京湾越しの三浦半島に沈んでいく夕陽


今日の夕食は、ご飯、キャベツ、水菜、ネギ、もやしのサラダと、同じ具の入ったラーメン!そして焼き芋♪

夕食も食べて幸せになったところで宵闇の散歩へ


愛宕山より 双子座とペルセウス


愛宕山より 冬の星空と成田空港に降りていく旅客機


今回の千葉に来た目的の一つが月の出を見ることで、去年長旅をしていたときから時々していたのですが、月の入、月の出を見るというのはなかなか難儀。
月というは太陽と違う周期で地球の周りを回っているので、日の出や日の入りのように毎日少しずつ方位や時間がずれていくわけでもなく、月はその満ち欠けとともに毎日1時間位ずつ、方位は5°くらいずつずれていきます。
今回は↑のソフトで時間と方位を調べて、方位磁石で場所を特定。

そして出会った景色が次の写真。


moon rise

月というのは、潮の満ち引き、人のバイオリズム、女性の出産などなど。

古来から地球に住む者の生活に大きくかかわっているものだけれど、

こうして見ていると何も言われなくてもそれを実感として理解できる。

そんな時間。

このあと時折星空と月を仰ぎつつ、焚き火の世話をして夜を明かしました。


翌朝、ゆっくり起きだしてのんびり朝食


のんびり朝の散歩をして、この地を後にしました・・・・。

訪れる度に変わっていってしまう房総半島の景色達

これからも毎年時間を作ってはそれを見届けていこうと思います。




 

 

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